チヤミロッド

バンブーロッドって?

六角竹竿(バンブーロッド)って?

六角竹竿(バンブーロッド)は現在ではほとんど目にすることはなくなりましたが、グラスロッドの登場以前は主力だった製法です。当ホームページではルアーロッド(トラウトロッド)と、バンブーロッドでは珍しいテンカラ竿を扱っています。
鉋で削って正三角形の竹ヒゴを作り、それを6本貼り合わせることで6角形の断面をした釣竿になります。
バンブーロッドの作り方をざっくり書くと
竹割り → 曲がり直し → 粗削り → 火入れ → 仕上げ削り → 接着 
かなりざっくりですがこんな感じでバンブーロッドは作られます。

バンブーロッドの特徴として、カーボンロッドがティップで弾くようにルアーを飛ばすのに対し、バンブーロッドは竿全体がルアーの重量を受けとめてルアーを飛ばすイメージです。カーボンロッドの多くは現在重めのシンキングミノーが主流になっていることもあり張りが強く、特にショートレングスのカーボンロッドはある程度の負荷がかからないとロッドにルアーの重さが乗る感覚がつかみづらいため、1~2g程度の軽いルアーのコントロールが難しくなっています。バンブーロッドは重量のあるルアーはもちろんのこと、ごく軽量のルアーを使用した場合でも軽量なりにロッドにルアーの重さを乗せる感覚がつかみ易く、コントロールし易い特性を得ています。同様に魚を掛けたときにも竿全体で魚を寄せる感覚が味わえます。当ロッドはテーパーの設計やフェルールにカーボンを使う等の工夫でダルさを感じさせない、振り心地良く実用的な使って楽しいロッドを制作しています。

和竿のような竹を切り出したまま使う竿と比較したバンブーロッドのメリットとしては
・竹の節の凸凹が残らずスマート。
・繊維が強い太い竹の、更に繊維が強い表皮側のみを使用できる為、細身で軽量でも
 張りの強い竿が出来る。
・竹の削り具合により竿の太さや調子を自在にコントロールできる。
 また、気に入ったテーパーを再現して同じ調子のものを複製できる。
・万一破損した場合でも、同じテーパー(調子)を再現して破損したパーツを
 作成できる。
といったことが挙げられます。

六角竹竿の良さ

釣人にとって気に入った釣竿は大事な相棒となります。使い込んでいくと愛着も湧いてきますね。様々なメーカーから沢山のカーボンロッドが発売されており、私もこれまで数えきれない程の釣竿を購入してきました。
 そのうち既製品をそのまま使うのでは物足りなくなり、2psを4psにしたりブランク買って組み立てたりするようになりましたが、やはりブランクから作りたい。竹で作れないかと調べてみると、そこで初めて六角竹竿というものを知りました。グラスやカーボンが出るまでは主流であったというそれを私は見たことがありませんでしたが非常に興味を惹かれ、作り方の書かれた本を読み漁ったり実物を見たりして作ってみようと思い立ちました。
 もちろん最初のうちからうまく作れるはずもありませんが、竿の作り方のみならず竿を作る道具も色々工夫し色々試行錯誤するのが楽しく、だんだん没頭するようになっていきました。
 六角竹竿の断面は画像のようになっており、竹の外皮は削り取りますが外皮の直下が最も繊維が密になっており、内側に行くにつれ白っぽく、繊維も弱くなっていきます。
外側の密な繊維を極力残すことで張りのある調子になるとともに、磨くと鈍い艶のある綺麗な竹肌になります。よく目にする竹製品として竹の割りばし等がありますが、無塗装でも全く質感が異なります。

写真は無塗装の状態であり、この状態でも綺麗で手触りも温かみがあって良いですが、釣りに使うものなので塗装して防水します。竹竿の良さは、無機質なカーボンロッドでは絶対に出せない、この天然素材ならではの質感が先ず挙げられます。
 また、魚がかかった時のやり取りにも独特の釣り味があります。それでいて皆さんが竹竿と聞いて想像するような、振った時のグラスソリッドのようなもっさりした感じもありません。手にとって振っていただければきっとそのシャープな振り心地に驚かれる事と思います。デメリットとしてはカーボンより少し素材が重いことですが、5ft前後までならほとんどデメリットとして認識されることもないと思います。グラスよりも軽量でいて振り心地にダルさがなくシャープ、扱いも特に神経質になることもなく、実はとてもルアーロッドに適した素材だと考えています。
 使用に気を遣う、慎重に扱わないと破損すると思われる方もいらっしゃいますがカーボンロッドと比較しても特に神経質になる必要はありません。カーボンロッドが破損するのはぶつけるなどしてカーボンシートが割れる、また、曲げた時に中空の断面が真円から楕円に変形しつぶれる事で破損しますが、バンブーロッドはソリッドです。ソリッドのカーボンやグラスの強さはご存じのことと思いますが、竹でも同じ事です。そして、ソリッドでありながら外側ほど繊維が強い構造からチューブラのような張り感も持ち合わせています。

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